皆さんは、マンガ・『花もて語れ』をご存知でしょうか?
私は、家族から紹介されるまで全く知らなかったのですが、営業をやっていて壁にぶち当たっていた頃に出会ったということもあり、当時や今読んでも、「ここの部分は必要だよな〜」と営業をやっていた頃の自分に当てはめて読んでいます。
それくらい私の中では、書かれている内容と営業とが被ると思っています。
今は、営業から離れた仕事をしているわけですが、いづれは営業に戻れたらと考えているので、今回は、営業に戻った頃に過去の自分を超えられるよう
・営業をやっていた頃の自分
・『花もて語れ』のあらすじ
・実際に読んでみた感想
を書いていこうと思います。
Contents
営業をやっていた頃の自分
営業をやっていた頃の私は、
①声がオドオドしている→自信がない。
②お客様に疑問に思ったことを聞けないことがあった。→遠慮してしまう。
③お客様と会話する機会があっても、言葉の順序がグチャグチャ。
④お客様の意向とは反したこと「できない」、「わからない」というのを言えない
⑤言葉の表現の仕方が一辺倒
といったことがありました。
特に、話し方については営業としては売上を上げることに直結するところであり、基本中の基本なので苦戦していました。
(今でも改善できていないことが多々ありますね…。)
私は、そこでそれぞれ改善しようと試みましたが、それぞれを意識するあまり会話がぎこちなくなるという負のループに陥ってしまうのです。
そのような中、『花もて語れ』に出会うのです。
『花もて語れ』のあらすじ
引用:Amazon
主人公の佐倉ハナは、幼い頃に両親を交通事故で亡くし叔母に引き取られた。
両親を亡くした悲しみから口下手になったり、人見知りになってしまい、小学校では引っ込み思案で友達ができず孤立していた。
そんなハナの好きなことは、空想で空に浮かぶ雲を動物など様々なものに置き換えて自分だけの物語を作る。
ある日、小学校に赴任してきた教育実習生との出会いを通じ『朗読』に出会う。
その教育実習生は、ハナが学芸会でナレーションをやることになった際に練習を手伝い、朗読の才能を見出し、アドバイスを続けた結果、学芸会は大成功へ。
15年後、ハナは就職を機に上京するわけだがここで再び朗読に出会うのである。
朗読の魅力とは?
私は、朗読のことについて全く知らないのですが、小学校で見聞きした演劇会を思い出しました。
その際は、本当に興味を持てず眠くなってしまったのを覚えていますww
今回、『花もて語れ』を読んみ日本文学の朗読に触れてみたわけですが、「話す」というのは相手に伝える話し方というのがあると思いますが、話す中での「思い」が土台となるんだと改めて思いました。
これって営業にも役立つと思うんですよね。
心理学を使って関係構築をしたり、取引に導いたり、さらには取引を行うにあたり聞くべき点をまとめる・抑える、などがあると思います。
ただ、その根幹に「お客様や製品に対する思い」というのがないと相手の考えを変えたり、行動に繋げたりするのは難しいのではないでしょうか?
ここからは、実際に『花もて語れ』を通じて営業でお客様に思いを届けるコツ4選を紹介していきますね!
①自分ごととして+詳細にイメージして語る
朗読は、読み手が作者や登場人物になって言葉を通じて聞き手に物語を伝えていきます。
その際に、例えば
・電車から外にいる子供に向けて果物を投げる時の風景、心情、果物の重さ、受け取る子供の心情
・ドロドロとした恋愛ストーリーにおいて、男性に告白したいけれどできない女性、それを阻止次第女性、2人の女性に挟まれる男性、の心情やその時の風景
などを伝えるときは作者や登場人物の気持ちを自分ごととして考え、その場面を詳細にイメージしないと相手には伝わらないようです。
営業をやっていた頃、上司や同僚から「相手の気持ちに立って…」というのをよく耳にしました。
私は、そのため大事になるのが1回1回のヒアリングだと思っていて、どんな内容であれ相手に興味を持ち会話を進めることだと思うのですが、その後において相手の気持ちに立つにしても相手の状況を自分ごととして、さらにはそれを詳細にイメージすることで、お客様にあった会話や提案、製品選定ができるのではないかと思いました。
トークスクリプトでも同じことが言えるのでは?
営業始めたて、成果が出ない時は、トークスクリプトを使ったり、お客様との会話で答えられなかったのをまとめたりすると思います。
営業始めたてというのは、こういうのをよくやると思うんですよね。
こういう時でも自身がどんなフェーズにいようと、自分ごとに、そして詳細にイメージするというのは必要なことだと思います。
何故なら、
・トークスクリプト通りの言葉を言おうと思っても、感情が感じられない会話になってしまう可能性がある。
→棒読みになって伝わらない。
・お客様からの言葉で答えられず、次回答えられるようにしようと思った時、相手がどんな気持ちで、どんな状況なのかをイメージすることでそれに対する最適な返答がわかる
というのが挙げられるからです。
②朗読にとって大事なのは聴き手の人数じゃない
聞き手が1人でも大切なお客様。
本当に聴いて欲しかったら、舞台は自分で用意するもの。
→マンガの中では、このような意味で使われていました。
売上を上げられていない時は、とにかく買っていただけるお客様を発掘するので精一杯でした。
その日の時間配分を考えると仕方ないことだと思うのですが、直ぐの購入ではなくてもなくても見積依頼に繋がりそうな時は、
・このお客様と繋がりたい
・今後も関係を続けたい
・いづれは受注に
と思いますが、その時に担当者とコンタクトできても見積依頼に繋がらなさそうなら上記のような「お客様のために頑張りたい!」という思いが薄くなってしまうことがあります。
ただ、会社の顧客情報にあり自分が担当しているなら、しかもお客様の担当者ではなくても貴重な時間をとって会話していただいたのなら、それは自分にとって貴重なお客様になります。
思うような会話になっていなくても、1社1社のお客様というのは大事にするべきですし、その姿勢・思いが巡り巡っていつかは自分に返ってくると思いました。
③「間」を取る
朗読では、「間」を取ることで、
・相手を引き込む
・相手の理解度を感じるために様子や反応を見聞きする
というので活用するようです。
実際に私が朗読を聞いている立場を想像してみると、「言葉」でしか情報がないため「間」があることで、
・「この後、どんな場面がやってくるのかな?」というワクワク感
・今までの物語を振り返る
ということができ、良い感じに引き込まれると思います。
営業でも「間」が大事だというのは同じだと思います。
営業を受ける側からすると、
・営業が一方的に早口で話す
・考える余裕を与えない
といった状況だと、
・何かを隠そうとしている
・急かされている
・こっちのことを考えてくれているのか
などという不信感が生まれると思います。
特に、電話を使った営業をするインサイドセールスだと、どんな相手なのかがわからない為、外勤営業と比べると余計に不信感を感じやすいと思います。
そこで、
・ゆっくり、丁寧に
・所々、何も話さないという「間」を作る
といったことを取り入れることで、
・話やすいし、聞きやすい
・余裕を感じる
・製品のイメージをその場で考えることができる
→質問等で話を深掘りできる可能性が生まれる。
という安心感につながり、お客様からすると営業を受け入れて貰える可能性が出て、取引に繋がることがあるかもしれません。
④朗読は、イメージにはじまり、イメージに終わる。
朗読は、「読み手がイメージし、それが声になり、聞き手が受け取り自身の想像力でイメージする」という工程を踏むようです。
言われてみればなるほどな!、と思いましたね。
しかも、話している最中に自分が話している内容を客観的に聞き、ダメな箇所はその場で修正を加えていくそうです。
恐らく、相手に伝わっているかどうかを判断する為だと思うのですが、「そこまでできるの??」と驚きでしたね。
営業だとここまでやる必要はないと思いますが、
a)相手に製品内容や自分の思いを伝えるためにも、自分がイメージして言語化する
b)話しながら話している内容を観察する
というのは必要な点だと思いました。
a)は、冒頭にもお伝えした内容ですが、b)は話している最中に話が脱線したり、言いたいことが見えなくなってしまうので必要だと思いました。
ただ、この点は、今までお伝えした
・「間」を作って相手の反応を見る
というのにも関係しているところだと思います。
これらは、すぐに出来ることではないと思いますが、より良い商談をするためにも場数をこなす中で身につけていけたらと思っています。
最後に:私生活でも活かせるのでは?
いかがでしたでしょうか?
『花もて語れ』での中で、営業に必要な要素である「思いを届ける」に繋がる4選を紹介させていただきました。
①自分ごととして+詳細にイメージして語る
②朗読にとって大事なのは聴き手の人数じゃない
③「間」を取る
④朗読は、イメージにはじまり、イメージに終わる。
これらは、恋愛や友人との付き合い、夫婦関係、にも言える話だと思います。
それぞれ、コミュニケーションを図る中で相手のことを知り、相手の立場に立って考え行動する、というのは必要だと思います。
全てのシーンでこれが実践できるかというと難しいと思いますが、意識して取り入れることで良好な関係を築けると思います。
今回の内容が営業や私生活で少しでも参考になれたら嬉しいです!